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2021-09-10

回向する心

知恩院のホームページには「回向とは、お経やお念仏の功徳を、ご先祖さまや亡くなられた方のために回し向けて、供養すること」とあります。
 この中の功徳とは「仏さまからよい報いを与えられるようなよい行い」です。ですから、回向とは「お経やお念仏により自らに与えられるよい報いを、ご先祖に回し向ける」ことです。
 ところで、回向は自分のものを、他者に差し出すこと、すなわち布施です。布施は仏教の修行のひとつです。当然、布施をすれば仏さまは報いてくださいます。すなわち、布施をすることは功徳を積むことに他なりません。回向をすることは、先祖に功徳を回し向けることであると同時に、自らが功徳を積むことでもあるのです。

*心施 お金や物がなくてもできるのが無財の布施です。無財の布施には和顔施
(和やかな表情で接すること)、言施(優しいことばで話すこと)などの他に心施があります。心施とは他者をおもいやることです。亡くなった人への回向は、心施です。

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